妊活を進めるにあたって、食生活の見直しは自身で改善することができる効果的な行動だと思います。
しかし、具体的にどのように改善すればいいのか悩んでいる方も多いのではないでしょうか?
今回はそんな方達のために論文を1つ紹介したいと思います。
テーマは
Mediterranean diet improves embryo yield in IVF: a prospective cohort study
( 地中海食は体外受精での受精卵数を向上させる )
2019年9月に発表された論文です。
ここで言う地中海食とは
穀物、マメ科植物、果物とナッツ、野菜、魚、オリーブオイルを多く摂取。
乳製品、肉と鶏肉、飽和脂質の摂取を控える。
アルコールを定期的に適度に摂取する。
と言うことです。
今回の研究ではそれぞれの患者さんに少なくとも12ヶ月間、食べたものを毎日記録してもらい、地中海食を多く摂取しているグループとそうでないグループに分け、体外受精結果を比較しました。
その結果、多く摂取しているグループの方がそうでないグループに比べて、分割胚数が有意に多くなったと言うことです。
残念ながらこの研究では妊娠率の向上は見られなかったのですが、
2010年に他の研究者が、
地中海食を中心に摂取したカップルはそうでないカップルと比べて
体外受精後の妊娠のチャンスが40%上昇した
と言うデータを発表しています。
地中海食を多く摂取している女性の血液や卵胞液中には
葉酸とビタミンB6が多く含まれていて、
おそらくこれらが妊娠率の向上に関わっているのではないかと言うことです。
葉酸やビタミンB6のサプリメントを摂取するだけではなく、
食事そのものからこれらを摂取することがより有効なのかもしれませんね。